第24章 権 力 欺 罔


 第800号  1994年11月8日

日蓮正宗自由通信同盟

政治的に作られた四月会には個人会員がたったの13名
そのうち2名が日顕宗の坊主で3名が法華講員のお粗末

 創価学会に対し、政治家と宗教家が混然一体となって弾圧の矛先を向けるためにつくられたのが、「四月会」である。「四月会」は「死、学会」をもじった名称とも伝えられる。「四月会」に関係する教団の中には、
 「『四月会』には政治家が参加していない。したがって宗教弾圧とは言えない」
 といった詭弁を弄する者もいるようだ。しかしながら、「四月会」の母体は自民党衆議院議員・亀井静香氏が会長を務め、自民党国会議員約五十名の集う「憲法二〇条を考える会」(現在は白川勝彦氏が会長代行)である。
 同会会長の現運輸大臣・亀井静香氏は、『政界』(平成六年十月号)でインタビューに答え、つぎのように真相を明かしている。
 「亀井 そういう、きわめてある意味では不自然、かつまた危険な政権が、日本の風土・土壌のなかで続いていくのは無理だろうと、私は去年も思っていました。一時のあだ花だろうと思っていたわけです。
 そうした状況のなかで私ももちろん宗教勢力を統合する――などというおこがましいことは考えませんでしたが、ただ、こうなってくると宗教界の方がた、言論界の方がたに決起をしていただかないといけない、いただきたい、と。私もちょうど自民党の組織委員長を拝命したものですから、働かせていただいたわけです。
 三宅 俵孝太郎さんたちの四月会が旗揚げしたのが、村山政権発足直前でしたね。
 亀井 そうなんです。だから、一〇カ月ちょっとかかりましたけれど、宗教界の方がたが決起され言論人の方がたが決起されて、四月会というのができ、ひとつには、これが自・社・さきがけ政権をつくる下敷きになったことは間違いないんです」(『政界』平成六年十月号)
 また、創価学会攻撃の仕掛け人で亀井氏とも連携のある反創価学会ライター・段勲は、『週刊ポスト』(平成六年九月十六日号)において、以下のように書いている。
 「亀井氏は大臣就任までは、『憲法20条を考える会』の代表世話人。さらに学者、文化人、宗教団体各派が手を結び“創価学会包囲網”とも呼ばれる『四月会』(俵孝太郎・代表幹事)創立の陰の功労者でもあった」(『週刊ポスト』平成六年九月十六日号)
 かつ、亀井氏自身も段のインタビューに答え、
 「今、舞台裏を語ると、あれまでやるのに10か月を費やした。各宗教団体を訪ね、学者、文化人に注意を喚起し、それで大同団結をやろうということで、四月会の形で結集したわけだ」(同)
 と明言している。
 「四月会」に政治家が所属していないのは、世を欺かんがためである。真実は、自民党、社会党、さきがけなどの政権を支える政治家と宗教家による反創価学会野合組織なのである。
 それでは、「四月会」にはどのような団体、個人が加盟しているのだろうか。「四月会」「四月会」と言われるわりには、あまりにお粗末な組織実態なのである。以下に一覧を示す。

 〈顧問〉三名
○勝部真長(お茶の水女子大学名誉教授)
○秦野 章(元法務大臣)
○藤原弘達(評論家 『創価学会を斬る』著者)
 〈代表幹事〉一名
○俵孝太郎(評論家)
 〈常任幹事(団体)〉六団体
○IIC(インナートリップ・イデオローグ・リサーチセンター/霊友会外郭団体)
○真言宗金毘羅尊流
○新生仏教教団
○神道政治連盟(神社本庁)
○仏所護念会教団
○立正佼成会平和研究所
 〈常任幹事(個人)〉八名
○北野弘久(日本大学教授 日本共産党秘密党員  『慧妙』にて龍と対談)
○小掘桂一郎(明星大学教授)
○佐藤誠三郎(慶応義塾大学教授)
○坂本 尭(聖マリアンナ医科大学名誉教授)
○内藤国夫(反創価学会ライター)
○西部 邁(評論家)
○黛 敏郎(作曲家 国体護持、自主憲法制定推進)
○丸山照雄(日蓮宗僧侶 宗教評論家)
 〈監事〉六名
○佐藤欣子(弁護士 スパイ防止法制定推進)
○真田芳憲(中央大学教授)
○金子量重(アジア民族造形文化研究所所長)
○飯坂良明(学習院大学教授)
○清水雅人(宗教評論家 元『新宗教新聞』編集長)
○天谷忠央(中央学術研究所所長)
 〈団体会員〉六団体
○全日本仏教会
○宗教法人 善隣会
○御嶽山曽間本教
○宗教法人 天元教
○石切釼箭神社
○創対連(創価学会対策連絡協議会)
 〈個人会員〉十三名
○井上昭夫(天理やまと文化会議事務局長)
○芝 祐弘(九品寺住職)
○田原 勇(天元教責任役員)
○小池義人(大本山須磨寺管長)
○市川一美(大山みこと*命神示教会)
○神野龍幸(僧侶)
○植村左内(著述業 創対連代表者)
○北山宏明(僧侶)
○柳坂特道(日蓮正宗教妙寺住職)
○久保田雄啓(日蓮正宗興福寺執事)
○田山一郎(法華講員)
○上山芳子(法華講員)
○丸山幸子(法華講員)

 「常任幹事(団体)」の立正佼成会平和研究所は、すでに活動停止の方向にある。十一月一日におこなわれた「緊急フォーラム」において、代表幹事の俵氏は、立正佼成会を暗に指し、
 「『四月会』にお入りいただいているたくさんのご教団のなかには、創価学会の謀略にかかりかけているところもなくはないけれども、すぐにまたこっちへ戻ってこられるでしょう」
 と語っている。この俵氏の発言によっても立正佼成会が活動停止する方向にあることが裏づけられる。立正佼成会が活動停止の方向に向かった理由は定かではないが、強権的政治家の引き回しに嫌気がさしてのことであろう。
 なお、仏所護念会の動きも目立たなくなってきている。
 団体会員六団体のうち、全日本仏教会(略称 全日仏)の加盟は、事務総長の白幡憲佑氏の独断のようで同会内で物議をかもしている(平成六年十一月三日付『中外日報』参照)。
 こう見ていけば、「四月会」というものが、すでに崩壊の兆しにあることがはっきりとしてくる。
 だが、宗教団体の名と動員力を利用し、「四月会」というかたちだけの大衆組織を創価学会弾圧の道具として使おうとしている亀井氏、白川氏などの国会議員にとって、その内実はどうでもよいことである。
 「四月会」の名を押し立て、世論を背景にしているかのように見せかけ、創価学会を政治的に圧迫できればよいのである。
 さてもう一度、「四月会」を構成する「個人会員」の欄に注目していただきたい。この「個人会員」と「団体会員」のみが、「四月会」発足後、それなりの動機で新規に加盟したのである。その「個人会員」の名の後ろのほうに、「柳坂特道(日蓮正宗教妙寺住職)」「久保田雄啓(日蓮正宗興福寺執事)」という名が見える。
 かつ「法華講員」として、「田山一郎」「上山芳子」「丸山幸子」という三人の名を確認できる。なんと十三名しかいない「個人会員」のうち、五人が日顕宗の関係者だったのである。
 それでいて、「個人会員」の彼らには、「四月会」運営についてなんの発言権もない。代表幹事の俵氏や常任幹事(団体)の霊友会などに使われているだけである。
 興福寺執事の久保田雄啓は、全国の末寺、法華講組織に、創価学会員による人権侵害事件はないかと呼びかけ、ファックスで情報収集をしていたが、それは「四月会」に入って自民党政治家や他宗派の者と連携して、創価学会を攻撃することを謀っていたからだ。
 久保田や柳坂の動きが、彼ら二人の独自判断による行動であるとは思えない。九月二十六日の大阪における「四月会」の「公開シンポジウム」に入江肇道(高知県・法厳寺住職)、長谷部道潤(兵庫県・妙本寺住職)の二人が公然と並んで参加していることからしても、日顕宗坊主が「四月会」に参加することは、日顕の差し金とみるのが妥当であろう。
 「四月会」の事務を担当してきた霊友会や立正佼成会などの職員は、この日顕宗の坊主と法華講員が入会申し込みをしてきたとき、どのような会話をしたのだろうか。
 信徒の上座に座ることに、あれほどこだわっていた坊主らが、他宗派の者たちの下座に甘んじるとは、いかなることか。所詮あれは、信徒を支配するための空威張りであったのだ。
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