第10章 父 子 暗 証


 第341号  1991年12月7日

日蓮正宗自由通信同盟

檀徒作りを狙い宗門が学会員にいくら文書を送りつけても
仏子は「受取拒否」と朱書きしてそのまま送り返すまでだ

 十一月七日の「創価学会解散勧告書」、十一月二十八日の「創価学会破門通告書」――この二つのプロパガンダをおこなっても、脱会の動きが全国的にまったくないことに、日顕一派は大きく動揺しはじめた。
 末寺住職の中には、「C作戦」断行以来、日顕がおこなってきたことは宗政上の一大失敗であったと口にしはじめた者もいる。
 一千人の僧侶の生活を見通しが立たない状態に追いやったのだから、宗政のトップにある日顕の責任が問われるのも無理からぬところである。企業でいうならば、超優良企業を一年で倒産寸前にしたのだ。
 その間、ワンマン社長(日顕)は、威張りちらすだけで得意先とも話し合わず、得意先企業の乗っ取りばかり策謀しているのだから、倒産は必至。そのシワ寄せは従業員の生活に重くのしかかる。ごく当たり前の帰結である。
 だが、これからも日顕は反省懺悔することもなく、遮二無二、檀徒づくりを命令しつづけるだろう。それをおこなう理由はただ一つ、もう引くに引けないからである。
 行きづまった日顕のあがきがつづく。それでもまだ檀徒づくりに、一縷の希望を見いだそうとしている。「創価学会員の皆様へ」と題する文を刷ったハガキや、「創価学会破門通告書」を載せた『大日蓮』号外を創価学会員宅に送って脱会させようと、“とらぬ檀徒の皮算用”をしているのだ。
 創価学会の内部固めは完了しており、そんなことをしても無駄ということが、いまだに理解できないのだ。
 日蓮正宗宗務院庶務部は、「はがき【創価学会員の皆様へ】についての御案内」という通達を宗内に出した。
 「今般、宗務院といたしましては、別紙【創価学会員の皆様へ】と題する文書を作成し、官製はがきに印刷をし、各末寺へ配布することにいたしました。
 内容は、別紙見本の通りです。
 印刷費として、一枚二十円で配布いたします。
 申込方法は、別紙申し込み用紙を使用して、各寺院・教会より、宗務院庶務部へ十二月六日(金)までに直接FAXにてお申し込みください。電話での申し込みは御遠慮ください。(以下略)」
 この通達を見て、末寺住職は困惑している。ある住職は次のように語った。
 「このハガキを出して、もし檀徒がつくれると思っているとしたら、宗門中枢は、バカとしかいいようがない。だが私も、そこまでバカとは思えない。ハガキの注文枚数で、忠誠度を試そうとしているのではあるまいか。猜疑心の強い御前様のやりそうなことだ。すべての者を支配する対象と考えている。それにしても点数稼ぎで必要枚数以上に頼む者がいる。どうせ出しはしないのだが、ここは恰好だけはつけておかないとあぶないと考えているのだ。創価学会員の名簿もないのに、いったいどこに出すのだ。ハガキのほとんどは捨てられることになるだろう」
 末寺住職の偽らざる心境である。それでも、なかには、どうせ送っても送りかえされるだけだと、正直に一枚も頼まない末寺もある。
 一方、創価学会側の現場組織では、もしハガキがきたら「受取拒否」と朱書きしてポストに入れ、末寺に送り返そうと笑って話している。末寺住職をとことん失望させようとしているのだ。現場組織の中には、「受取拒否」の運動を「パトリオット作戦」と名づけ、早くもハガキがくるのを楽しみに待っているところもある。
 ハガキの中身はといえば、結婚式、葬儀、御秘符をなんとか金にしようとする、乞食坊主の魂胆が見え見えである。御秘符といえば病気のとき、葬儀といえば身内の不幸のとき、それを檀徒づくり、金儲けのチャンスだと楽しみにしているのだ。
 どうせ御供養の多寡で機嫌がよくなったり悪くなったりするに決まっている。この十年余、それでさんざん嫌な思いをした学会員が、いまさら寺に頼みにくるなどと思っている宗門は相当、考えが甘い。
 日蓮大聖人の仰せにいわく。
 「されば大良薬は末法の成仏の甘露なり、今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉るは大良薬の本主なり」(御義口伝)
【通解】されば、この大良薬たる大御本尊は、末法の即身成仏の甘露なのである。いま末法の御本仏日蓮大聖人は、この大御本尊の当体であり、また大御本尊を信ずる日蓮大聖人の門下も妙法の当体となり、大良薬の本主となるのである。
 
 「只南無妙法蓮華経とだにも唱へ奉らば滅せぬ罪やあるべき来らぬ福や有るべき、真実なり、甚深なり是を信受すべし」(聖愚問答抄)
【通解】ただ南無妙法蓮華経とさえ唱えるならば、消滅しない罪業はなく、訪れてこない幸いもない。真実であって、極めて深い法門である。これを信受すべきである。
 
 同志とともにあげるお題目に過ぎたる大良薬はない。
 ハガキの文は、おそれ多くも御本尊様を、あからさまに創価学会切り崩しの道具として使っている。法華講員、直属信徒になれば御本尊を下附するというのだ。御本尊様を信徒を隷属させるための道具に使うというのだから、これ以上の悪比丘はいない。御本尊流布を末弟たちに御遺命された宗開両祖は、いかにお嘆きであろうか。
 この末世の「法滅の妖怪」たちは、宗開両祖の大慈悲さえも、みずからの欲望の満足のために食い物にしようとしているのだ。
 以下に、宗務院のつくったハガキの全文を紹介するので、悪比丘たちがなにを考え、このような文を書いたのか、しっかり行間を読みとり、文の背後にひそむ、人間としてもっとも卑しむべきものを確認してもらいたい。
 「     創価学会員の皆様へ
 今般、日蓮正宗より、創価学会に対して、これまでの経過に基づき、平成三年十一月二十八日付をもって、破門を通告いたしました。したがって、創価学会は日蓮正宗とは、一切、無関係の組織団体となったのであります。
 この破門処分によって、以後、宗門は創価学会を信徒団体として認めませんが、創価学会に所属している個々の会員は、創価学会員である前に、日蓮正宗の信徒として、各寺院で御授戒・御本尊下附を受けたのですから、本宗信徒としての資格は残ります。したがって、総本山への登山参詣をはじめ、結婚式や葬儀等の冠婚葬祭、また年中行事や御秘符願等のもろもろの法要並びに各種の願い出につきましては、日蓮正宗信徒としてお受けいたします。
 しかし、本宗信仰の厳正保持の上から、御授戒願、並びに御本尊様の新規下附願・再下附願・分世帯下附願につきましては、その願主が、法華講員または寺院直属の信徒となって、純粋に信心に励む意志のある場合を除いて、一切、その願い出をお受けすることはできません。
 どうか創価学会員の皆様には、宗門の教導の真意をよく理解され、宗教法人創価学会が既に大謗法の団体となったことを深く認識せられ、謗法厳誡という本宗信条の上から、一日も早く創価学会を脱会し、所属寺院に申し出て、本宗の正しい信仰につかれるよう望みます。以上
平成三年十二月」
 すでに創価学会員は、老いも若きも、「宗教法人日蓮正宗が既に大謗法の団体となった」ことを深く認識している。
 『地涌』を集録した単行本『地涌からの通信』の発売元である「はまの出版」には、多くの投書が届き、編集部一同を元気づけてくれる。その投書の一つを紹介することにより、宗務院作成のハガキへの反論とする。投書を寄せてくれたのは、K・M君(匿名希望)である。
 「ぼくは小学校六年生ですが、学会っ子三世として、今回の宗門のやり方には、ぼく自身、非常にいきどおりを感じます。祖父、祖母も両親も、学会の草創期から、池田先生に見守られ、信心一すじにがんばっている姿を見てきて、絶対に学会は正しいと、信じ切っております。
 そして、その思いを短歌と俳句にしました。現在、授業で習っているのでおかしいかもしれませんが、ぼくの気持ちを表してみました。
 平成三年十一月十三日
 宮城県仙台市太白区(以下省略)」
 そして、学校用のノート二ページに、「国語の授業で俳句と短歌について習ったので作ってみました」とただし書きがされ、次のような句と歌が書かれていた。
 「金取れば 後は破門の 大石寺
 バカヤロー どなりし君は 悪鬼の身
 堂々と 対話できぬは 大悪侶
 難有るも 退転しないは 有徳王
 二枚舌 こんな管長 退座しろ
 人材が 全てにげたら バカだらけ
 悪侶らに 使われるだけ 法華講員
 先生と 共に戦う 学会員

 学会が 寺院建立 してきたのに
        破門するとは 邪宗教なり
 学会と 討論しないか クソ坊主
        君の前世は 平頼綱
 山友に ついていくのは 脱会者
        無間地獄の ツアー参加者
 いつまでも ばか宗門と 戦うぞ
        学会員には 鉄の団結
 猊下だと 呼びたくもない 管長は
        禅寺墓建て 何が楽しい
 正宗に 必ず残る この悪史
        それと同時に 学会正義も」
 このように、小学校六年生も日蓮正宗が邪宗教に成り下がったことを知っているのだ。宗務院のつくったハガキの文書と、小学校六年生のK・M君が書いた文、句、歌。正邪・黒白のほどは、誰の目にも明らかだろう。
 宗務院の悪侶らは、K・M君より漢字を多く知っているかもしれないが、それ以上に、悪智慧も発達しているということだ。信夫(日顕)君、日潤(藤本)君、義寛(早瀬)君などは、おそらく小学校六年生のときよりも、人間的には退歩したといえるだろう。
 宗務院は、ハガキ以外にも「創価学会破門通告書」を掲載した『大日蓮』号外を末寺住職の手で創価学会員に送らせようとしている。それについては、11・30全国教師指導会で庶務部長の早瀬義寛が次のように話している。
 「この『創価学会破門通告書』、御法主上人猊下のお慈悲で、これを『大日蓮』号外といたしまして、いま現在、実は“木内”で印刷中であります。で、これをですね、きょう、できれば、お帰りまでにはなんとかできれば、一部ずつお持ち帰りいただきたいと思うわけでございますけれども、この『破門通告書』を、なにしろ号外として作りました。で、この、それぞれのお手元に申込書がございますので、ぜひ必要な部数を申し込んでいただきたいと思います。
 で、なお、御法主上人猊下のご配慮によりまして、これは一切無料であります。ただし、送料については、送り賃については末寺のほうで負担していただきたいと思います。一部四十一円で発送できます。で、この場合、帯封で発送いたします。封筒に詰めて送りますと、学会のほうへ行きますと、読まないで、その会館なりどっかへですね、みんな没収されてしまいます。そうすると、あの封を切ってますとね、封を切った人が怒られたりしましてね(笑い)。まあ、おかしな団体ですから、そういうことがしょっちゅうあるわけでありまして、従って今回は、帯封で出します。帯封で出せばですね、ちゃんと見れまして、つまり後からですね、またそっとこうやってですね、返すこともできますから、で、そのように色々、考えまして(笑い)、号外として出したわけであります」
 創価学会幹部が学会員を縛りつけているから檀徒づくりが進まないと、いまだに思っているようだ。日顕一派の悪比丘ぶりは創価学会員の常識になっていることが理解できないでいる。戦いはもう終わったのだ。これからは日顕一派の分裂が進むだけのこと。
 「創価学会破門通告書」の破折は、『地涌』第334号、第336号、第337号などに掲載している。さんざん破折された文を臆面もなく配ろうというのだから、日顕らは、ほかに打つ手がないのだ。
 この「創価学会破門通告書」も「パトリオット作戦」に基づき、「受取拒否」と赤色で書き、ポストに投げ込まれ、返送されることになろう。それで少し幻想を醒まさないと、悪侶たちの欲ボケは直らない。
 それにつけても面白いのは、「創価学会破門通告書」を掲載した『大日蓮』号外は「御法主上人猊下のお慈悲」「御法主上人猊下のご配慮」で、印刷費「一切無料」だと、庶務部長の早瀬が強調していることだ。
 しかし、その日顕の「お慈悲」も四十一円の送料までは及ばなかったようである。同時に、先述したハガキの二十円の印刷費にも及ばなかった。
 日顕の「慈悲」とは、なんとケチな「慈悲」であろうか。四十一円、二十円の価値もない。末寺の中には、食費にも事欠いているところがあるというのに……。女房・政子の浪費の一部を回せば充分、足りるではないか。これまで、満山供養などのたびごとに末寺住職から個人的に集めた莫大な金は、いったいどこに行ったのか。
 俗に人のケチなことを、“アイツは人のためには舌も出さない”といった表現をするが、日顕は二枚も舌があるのに一枚の舌すら出さないのである。これほどケチでは宗内の者の心が離れるのは当然である
●トップページ > 第10章  前へ  次へ