宗教専門紙『中外日報』(平成三年十月二十一日付)が見開き二ページの紙面を使って、「“大石寺のイメルダ”阿部日顕法主夫人」と題する二面を丸まる使った特集記事を掲載した。その記事に対する日蓮正宗内の反響は、大変なものがある。
昨年(平成二年)暮れに、日顕が「C作戦」を断行して以来、宗門と創価学会とのあいだに修復しがたい軋轢が生じているが、その影響でもっとも経済的な打撃をこうむったのは、日蓮正宗の各末寺である。
末寺によっては、月収が十万円以下のところが少なくないし、本山在勤者のなかには給与が十万円以下の者がいることも伝えられている。
「総本山は、このような収入で、いったいどうやって生活しろというのだろうか」
そのような不満が聞かれる昨今だが、日顕夫人は末寺の呻吟を知っていながら、京都で常軌を逸した散財をしていたのだ。日顕夫人の破壊的な金銭感覚に関する『中外日報』の詳細なレポートは、まさに衝撃であった。
『中外日報』は、日顕夫人・政子、総監藤本日潤夫人・禮子、大石寺主任理事八木信瑩夫人・澄子ら「“日顕ファミリー”がここ僅か一年半の間だけで、約二億円もの大金を京都の超高級クチュール、エステサロンを舞台に散財していたことがわかった」と、記事の冒頭に書いている。
それでは、「約二億円」もの金を、どのように使ったのだろうか。“日顕ファミリー”は、昨年(平成二年)の春から一カ月に数回、買い物と美容のためだけに京都に行っていたのである。
買い物は、おもに服飾品。末寺住職や在勤者の中には、食費にすら困っている者がいるというのに、日顕夫人は放蕩三昧としかいいようのない生活をしていたのだ。
そもそも、日顕夫人らは、東京の超々高級ロイヤルブランド店でスーツを調達していたという。『中外日報』の取材によれば、その店はスーツ一着が「最低でも約二百万円」もするという。しかし、「注文した服が後回しにされるという理由」で、その店をやめ、京都の超高級クチュールに足繁く通うようになったのだ。
日顕夫人が、この京都の超高級クチュールで使った金額が、これまた想像を絶するものだ。
「阿部政子夫人が京都の超高級クチュールでこの一年半の間に買い漁った超高級服だけで約八千万円にものぼるという」(『中外日報』)
しかも、この金額について、「法主夫人の乱費総額から見れば氷山の一角」(同)といった見方までしている。さらに、「総監夫人ら“日顕ファミリー”を従えて頻々と来店。月に数回、一千万円前後の買い物を毎回していたという」(同)とまで書いている。
そのうえで、「Y住職夫人」の目撃談として、次のような臨場感ある話を紹介している。
「法主夫人が接客係を呼びつけ、『ここからここまで』と生地の吊るされた棚を指す。そして、その中から『これも。これも。これもいいわね』と気に入ったものを次々とピックアップ。もちろん値札は眼中になく、『ホホホ』『ホホホ』と笑いながら、十着近くを選び出す。法主夫人がひっくり返した残りを他のメンバーが選ぶという、まさに“買い漁る”表現がピッタリの光景が繰り広げられた。
さらに驚かされるのは、支払いはオーナーが半紙に品名と値段を書くと、次の来店時に法主夫人がその半紙に現金を包んで持って来るというやり方だ。正式な請求書も領収書もなく、宗門内からの批判を恐れてか、証拠を全く残さない買い物である。時には、『御供養袋』と思われる幾つかの袋に新券ばかり、合計数百万円が入っていたこともあったという」(同)
世の亭主族にとって、“空恐ろしい”といった表現でも表現しつくせない光景である。「ホホホ」「ホホホ」で何百万円を散財されたのでは、たまったものではない。
店のオーナーが「半紙に品名と値段」を書き、次の来店時に、日顕夫人が「その半紙に現金を包んで持ってくる」。
これが事実なら、狂気の沙汰以外の何ものでもない。
「御供養袋」から出そうが出すまいが、日顕夫人の使う金は、元をたどればことごとく信徒の御供養である。それを思うと、張り倒したい衝動にかられる。
日顕夫人らは、この「超高級クチュール」以外にも、左京区の「超高級エステサロン」にも通っていたという。『中外日報』は「超高級エステサロン」に出入りしている日顕夫人の写真を掲載している。
そのほかにも、「京都駅で新幹線を待つ、日顕夫人と藤本日潤総監の禮子夫人」の写真を載せている。『中外日報』の取材が、いかに徹底したものだったかがわかる。
さらに“日顕ファミリー”の夫人たちは、エステサロンの経営者から接待まで受けている。これについて、『中外日報』は次のように報じている。
「六十四歳になる法主夫人の政子らはここでも上客だったようで、エステサロンのオーナー自らが彼女らを祇園の高級割烹やスナックに招待するほどだった。
しかし、美顔や全身美容だけでここまでオーナーが接客するだろうか。エステサロンは一階が美容室、地下が美顔や全身美容ルームになっており、店内のあちこちに絵画や一枚数十万円の高級服などが飾られている。『服や宝石、アクセサリー類、絵画もお客さまのご希望に沿ってお分けしています』とオーナーが話すように、これらは顧客に売買されている。
三越百貨店で一年に三億円の買い物をし(本紙平成三年一月十七日付第八面参照)、欲しいものはいくら出しても買い求める日顕法主夫妻だから、気に入った絵画や美術品があると必ず飛びつくはず。散財すること自体が趣味で、これを断ち切られると麻薬が切れたように辛抱できないとさえいわれる法主夫人ならなおさらのこと。エステサロンと法主夫人らの間で、かなり高額の取引がなされていたのではという見方も一部では行なわれている」
『中外日報』の記事は、本年(平成三年)八月十九日の日顕夫人の京都での行動を具体的に報じている。
「この日の夜、どこかで接客を受けた後、ベンツで送られ、京都の高級ホテル・ブライトンに法主夫人・総監夫人が到着した。翌二十日朝、前出の高級美容サロンで約五時間、さらに超高級クチュールで二時間半滞在」
十日後の八月二十九日にも、同じコースを回ったと伝えている。そしてこの日は、このお決まりのコースを回ったあと、「祇園の高級割烹『なか川』、続いて旧待合(お茶屋)のスナック『冨月』」で遊んだ。日顕夫人――、あきれた放蕩婆さんである。
『中外日報』は、日顕夫人が湯水のごとく使う金はどこから出ているのか、と疑問を投げかけている。そして、日顕の今年の納税額が「二千八十六万二千円」であったことを指摘している。それなら、手取りは二千万円そこそこということになる。
いったい、日顕夫人が散財しているお金は、どこから出ているのだろうか。『中外日報』でなくても、疑問に思うのは当たり前である。
日顕は、女房にこれだけの放蕩三昧の生活をさせながら、一方では末寺住職に「粥をすすっても戦え」とか、「鋤や鍬を取ってもしのぎ、正法正義を護ろう」などとハッパをかけていたのだ。ときには、当の日顕夫人まで末寺を督励にまわる。日顕夫人はどのツラ下げて末寺をまわることができるというのか。
今回の『中外日報』の報道によって、宗内の人々は日顕夫婦や役僧夫婦たちの思い上がった生活ぶりを具体的に知ることとなった。宗内の人々の多くは、いま日顕夫婦に対し不信の気持ちを募らせるばかりである。
日顕夫婦は、自分たちを何様だと思っているのだろうか。もっとも、自分を「現代における大聖人様」とか「大御本尊と不二の尊体」などと呼ばせている人間だから、何を言ってもムダであろう。要は狂乱しているのだ。もし狂っていないで、女房にこのようなことをさせているとしたら、日顕は相当に傲慢な男である。
それにつけても日顕という男、法主としてどうのこうのという以前に、亭主としても失格である。
