第4章 邪 智 蠢 動


 第128号  1991年5月8日

日蓮正宗自由通信同盟

宗門はこれまでの経過を無視して学会との協議を突然中止
宗門側の代表として出ていた八木主任理事は子供の使いか

 五月二日に予定されていた日蓮正宗と創価学会の登山に関する打ち合わせが、日蓮正宗側の突然の翻意により中止された。
 創価学会の運営による月例登山会は、およそ四十年前の昭和二十七年十月よりおこなわれ、累計七千万人の創価学会員が登山した。今日では年間、百八十万人の創価学会員が総本山大石寺に登山している。
 ところが去る三月十六日、総本山大石寺主任理事・八木信瑩の名で創価学会の秋谷栄之助会長宛に、一片の書類による通知をもって、きたる七月一日よりは創価学会の運営による月例登山会を中止し、末寺の発行する添書を持参した者のみ、登山し御開扉を受けることができるとした。すなわち創価学会員の登山希望者は、今後末寺で添書をもらわなければ登山できないこととなったのだ。
 創価学会側としては、年間百八十万人もの学会員が参加する重要行事でもあり、長年のあいだ協力を仰いできた「旅行・運輸・警備等の会社」の経営や社員の生活にもかかわることなので、慎重な対応と協議を要望してきた。
 このため四月二日、八木主任理事と秋谷会長など双方の代表が大石寺内事部において、登山会運営方法の変更について話し合った。
 このとき創価学会側は、「これだけの大事業と伝統ある行事の変更は、実施するとしても本来、二、三年かけておこなうべきであり、たった三カ月では至難である。七月一日になにがなんでも強行するのか、それとも円滑に移行することが大事なのか」と確認したところ、八木主任理事は、「円滑に移行することが望ましい。なにがなんでも急いでやらなくてはならないということが目的では決してない」と回答した。
 また創価学会側が、「末寺の檀徒づくりのために新登山方式にするのではないか」と念を押したことについても、八木主任理事みずから、「絶対に檀徒づくりのためのものではありません」と明言。さらに秋谷会長から、「一部の末寺で、新登山方式を檀徒づくりだと誤解していることについて、しっかり指導していただきたい」との申し入れをしたところ、八木主任理事は、「わかりました」と約束したと伝えられている。
 このほか創価学会側からは、「(1)登山者への安全確保は本当に大丈夫なのか (2)新登山方式の具体的な運営はどうなっているのか (3)登山会の運営に関わる関係会社への補償をどうするのか」などの確認がおこなわれた。昨年十二月二十七日の池田総講頭の実質的な罷免以来、初めておこなわれた日蓮正宗と創価学会の話し合いは、以上のような内容を含んだものであった。
 ところが、第二回の会談が予定されていた五月二日を前にして突然、宗門側は協議の打ち切りを告げてきた。
 四月二十六日、内事部の小川理事より創価学会側の登山センターの平野、大島両副会長に対して、「(1)添書登山を七月一日より実施することは既定の方針であるから、今後協議の必要はない (2)登山センター、雪山坊などの建物を七月二十日までに明け渡してほしい」などといった話を、一方的に伝えてきたのである。
 学会側は、四月二日の協議を無視するこの唐突な中止通告の真意を確認するためにも、文書をもって通知してほしいと、四月二十七日、書面にて申し入れをした。
 これに対して宗門側は、四月三十日、同じく内事部の小川理事が登山センターに電話をかけてきて以下のように伝えた。
 「秋谷会長からの書面を拝見しました。当方としては特段、方針を変える理由もないので協議する必要はないと思います。書面は出しません」
 いうまでもないが、添書登山を七月一日から実施することにこだわっているのは日顕上人である。日顕上人が現実ばなれした強硬策に固執するために、周囲の主だった者は止めるに止められず、しぶしぶ追随しているのだろう。
 それを知ってか知らずか、四月十九日に開かれた全国宗務支院長会議で日顕上人は、「準備が遅れてんだよ、内事部も、はっきり言って。ここに主任理事がいるけども。もっと早くしろ早くしろって言ってんだけど、やっぱりね、忙しくてね。内事部も」と述べている。
 日顕上人は年間百八十万人もの登山者を、創価班や警備会社もなく、そのうえ、団体輸送をも廃止して、混乱なく無事故で実施できるなどと本気で思っているのだろうか。やろうとしていることは、思いつきの範疇を出ていないし、あまりに無謀である。
 日顕上人は、この添書登山が創価学会解体を目的とした策であるとのそしりをまぬかれるために、次のように述べた。
 「寺院を中心とした僧俗の真の一致和合のね、宗内体制を確立してもらいたいと。うん。これは必ずしも学会の組織をメチャクチャにしようっていうケチな考えじゃないんだ」
 実に白々しい発言である。また日顕上人のウソの事例が一つ増えた。だが、どう言葉をもてあそぼうとも、添書登山が日顕上人の短慮を象徴する創価学会解体の策謀であることは間違いない。それにふりまわされる内事部、とりわけ交渉の責任者として出てきていながら面子丸つぶれの八木主任理事は哀れですらある。
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